学習会の補足 —「自信」について—

先日2月20日に第27回目の学習会が行われました。今回は本願の第15願「眷屬長寿」についての講義 (第98講) でした。第14願「声聞無数」からの流れで、この「眷屬長寿」の願は、「声聞に志願を回復する」という意味を持つと講義されます。そして、15願の眼目が「除其本願 修短自在」であることが強調され、第2願の「寿終之後」という語との、また第22願の還相廻向の願との、それぞれ呼応関係が指摘されました。

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第27回勉強会のお知らせ

立春を過ぎてもなおきびしい寒さが続いていますが、お元気でお過ごしのことと存じます。

さて、今月の学習会は以下の通りです。

日時: 2017/02/20 (月曜日), 18:00-20:00
場所: 難波別院 研修ホール 第二会議室
範囲: 宮城顗『大無量寿経講義 二十五』(大地の会, 2000), 第98講, pp. 25-54
発表者: 島慶史さん

場所はいつもと同じ別院研修ホール「第二会議室」です。本願講義も第15願「眷屬長寿の願」に入ります。17, 18, 19, 20 願と本願佳境へ向けていよいよ上り詰めているような気がします… 今回もより多くのみなさまのご参加をお待ち申し上げます。

さて、今月は著書をご紹介したいと思います。先日、難波別院で第一生命経済研究所の小谷みどりさんの講義があったのですが、彼女の新書を。

講義は「同朋の会推進委員会」の委員対象講座のもので、講題は「寺院を取り巻く環境がどう変化したか」というものでした。小谷さんのご専門は「死生学」で、近年メディアで目にすることも多く、ご存じの方もたくさんいらっしゃると思いますが、私は正直なところメディアで触れる限りでの彼女の印象は良くなく、実際に講義を聞いてもその「直観」はそれほど外れなかったのですが、詳細なデータに基づく研究は非常に優れたもので、研究者としての彼女の能力や講演者としての話力には非凡なるものがある思います。私もかなり没頭して講義を聞かせていただきました。真宗教学者の視点とは異なったところから、今寺院にできることはなにか、ということを考えていく有益な視点が提示されて、寺院側が今後のあり方を探る格好の材料を提供してくれます。私は、彼女の視点というのは今の日本社会の寺院・僧侶に対する不満の一つの凝点であるように感じました。だから、その直球の意見は我々の立場からは強烈な反感を覚える。しかし、それを単なる反感に留めず真摯に向き合うことから、現在における真宗者の歩み方・教化のあり方・寺院の存在意義等が浮かび上がってくる、という可能性もまた感じることができるように思います。私は彼女の講義を聞いたその夜、彼女の著書をまとめ買いしました^^; 当日のレジュメも ここ にアップしましたので、ご興味のある方はご覧ください。